こんにちは♪
水カビ病・白点病などの治療、また病気予防に使われる青い色素の「メチレンブルー水溶液」。
メダカをはじめいろんな観賞魚に使用されるお薬です。
このメチレンブルーに関して「効果がなくなるので光にあててはいけない!」と聞いたことはないでしょうか?しかしこれは保存する場合のはなし。治療中に限っては、むしろ光にあてるべきということがわかりました。
「光をあててはいけない説」を信じて、治療で一生懸命に光をさえぎって(遮光して)いませんか?
メチレンブルーに光をあてるべき理由
この事実は2018年発売の「月刊アクアライフ 2018年 12 月号」の熱帯魚の病気対策コーナーで紹介されていました。
記事によると
メチレンブルーに光があたると励起状態(光エネルギーを取り込んだ状態)になります。ここから元の状態に戻るとき、酸素にエネルギーが移行します。そしてエネルギーを受け取った酸素は「一重項酸素」という活性酸素に変化し、タンパク質や脂質さらにDNAを破壊します。魚に比べると、細菌や原生生物は活性酸素に対する抵抗力が弱いので、メチレンブルー薬浴で駆除されることになります
引用:アクアライフ2018年12月号「メチレンブルーの作用メカニズム」
なんか難しいですね。要するに、メチレンブルーを光にあてると活性酸素が発生して、抵抗力の弱い細菌などが殺菌されるということらしいです。
これで病気が治るんですね。
なので、使い方として暗い部屋での薬浴では逆に効果が低くなる可能性があります。
これまで執拗に日光を避けて遮光し、ライトを消したり、コソコソ暗がりで治療していたのは何だったのか!?
もっと詳しい化学的な作用を知りたい方は、「月刊アクアライフ 2018年 12 月号」を読んでいただくと、さらに詳細に説明されていますのでどうぞ。
これからは光を浴びせよう。ただし浴びせすぎもよくない
メチレンブルーには光をあてるべきだったという衝撃?の事実。
僕もいけないものだと信じて暗がりで治療していました。
それよりむしろ光こそ必要だったとは・・・。
しかし光を浴びせすぎてもいけないということも分かりました。
魚病薬を販売している、日本動物薬品株式会社によると
投薬後の水槽に直射日光のような強い光を当てることにより、メチレンブルーの分解が促進され、薬効期間が著しく短くなる可能性があります。
引用:メチレンブルー水溶液・グリーンF・ニューグリーンF・グリーンFリキッドにおける光の照射について|日本動物薬品 株式会社
白点病の生活史を考慮すると、5~7日間薬効が継続し、さらに症状の改善がみられない場合は再投薬により合計10~14日間の薬効の継続が効果的と考えられます。
したがいまして、強い光の照射により薬効期間が著しく短くなることは白点病の治療には適さないと思われます。
メチレンブルー製剤をご使用の際は、直射日光や強い光を避けてご使用いただけますよう、お願いいたします。
とのことです。
強い光はメチレンブルーの分解の促進が早まるため、メダカ(観賞魚)の病気が治る前に効果が切れてしまうようです。
なので、窓際の強い直射日光、強すぎるライトの光は避けた方が良さそうです。
ただ、光による励起作用は必要なので、水槽を覆うなど真っ暗にはせず、通常の状態で薬浴させることがいちばん良いということでしょう。
病気を発生させないのが一番ですが。
しかし保存は暗い場所で
光が当たると殺菌作用が生じるということは、使用前のメチレンブルーは光に当ててはいけないということですよね。
おそらく「光は禁物説」はこの保存方法からきているのではないでしょうか。光があたると薬効が切れてしまうという。そうではなく、「光があたると励起作用で効果を発揮し、そののち効果が切れる」ということだったんですね。
ということで、効果が期待できる使い方としては
- 治療は明るい場所で
- 保存は暗い場所で
これからはこれを頭に入れておこうと思います。
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